2022-08-01から1ヶ月間の記事一覧
「ジョーカー・ゲーム」の続編。 「ジョーカー・ゲーム」は第二次世界大戦直前、日本が中国との戦争を始めた頃の出来事を描いたスパイ小説。日本陸軍の異端的機関、D機関。いわゆるスパイ養成学校。このD機関のスパイたちの暗躍を描いた作品でした。D機関…
「人生劇場」で有名な尾崎士郎が、西南戦争をテーマに「私学校蜂起」「可愛嶽突破」「桐野利秋」「波荒らし玄洋社」の4編を書いたもの。それぞれが、西南戦争の様相を丁寧に臨場感を持って描き出しています。それぞれの現場、というか現地の様子が丁寧に描か…
戦って戦って戦いぬく男、土方歳三。鬼のように書かれることが多い歳三様ですが、実際にはいろいろ悩んだり、揺らいだり、落ち込んだり、弱気になったり、泣きたくなったりしたでしょう。そういう人間らしい悩みの部分までも書いた歳三様のお話です。 弱さを…
「新選組の舞台裏」はノンフィクション(98%は)。いろいろな物証をもとに、新選組の意外と知られていない事実を語る短編集です。新選組ファン、特に土方歳三ファンにはたまらない一冊になっています。 例をあげれば・・・ ・土方歳三が暮らした家 ・土方…
「戦雲の夢」で長宗我部盛親を紹介しましたので、お祖父さんに当たる長宗我部元親のお話も紹介したいと思います。「戦雲の夢」に続き、この「夏草の賦」も私の中では司馬遼太郎作品ベスト5に入っています。 土佐の長曾我部元親の一生を描いた作品です。土佐…
長曾我部元親の孫、長曾我部盛親の一生を描いたお話。 私としてはこの作品、司馬遼太郎作品のベスト5に入る傑作だと思います。司馬作品のエンディングは、「そしてすべて消え終わった」という、時代の空しさを感じさせるものが多いけれど、この作品は違いま…