うさぎの時代庵

時代小説、時代劇の作品感想を書いています。司馬遼太郎、海音寺潮五郎作品が大好き。新選組、幕末物が大好き。

新選組

「紅の肖像 土方歳三」 遊馬佑 文芸社

戦って戦って戦いぬく男、土方歳三。鬼のように書かれることが多い歳三様ですが、実際にはいろいろ悩んだり、揺らいだり、落ち込んだり、弱気になったり、泣きたくなったりしたでしょう。そういう人間らしい悩みの部分までも書いた歳三様のお話です。 弱さを…

「新選組の舞台裏」菊池明

「新選組の舞台裏」はノンフィクション(98%は)。いろいろな物証をもとに、新選組の意外と知られていない事実を語る短編集です。新選組ファン、特に土方歳三ファンにはたまらない一冊になっています。 例をあげれば・・・ ・土方歳三が暮らした家 ・土方…

「土方歳三・孤立無援の戦士」 新人物往来社編

私は15歳から土方歳三さまファン。このまま、たぶん、死ぬまでファンです。 だから、土方歳三さまが登場する本や映画やテレビは全部見たい、読みたい。歳三さまの生き様を調べたい。歳三さまが生きてきた道をたどって、京都だろうと函館だろうと多摩だろうと…

「新選組裏表録 地虫鳴く」木内昇 集英社文庫

「新選組 幕末の青嵐」に続く木内さんの新選組もの。 今回の主人公は、わりとマイナーな新選組メンバー、阿部十郎(近藤さんを墨染で銃撃したといわれている)、尾形俊太郎(山崎さんと一緒に監察方だった)、篠原泰之進(伊東甲子太郎の腹心)の3人。いえ、…

「新撰組捕物帖 源さんの事件簿」秋山香乃 河出書房新社

面白かったです!秋山さんの新選組モノでは私はこの本が一番好きです。 通常、新選組ものでは主役にならない井上源三郎さんが主役で、しかも「捕物帖」ですから、探偵チックなのです。 新選組の歴史を時間をおって書いていくのではなく、源さんの京での日常…

「天まであがれ!」木原敏江 秋田文庫

号泣新選組漫画。何回読み返しても、ラストで号泣。もう泣けて、泣けて・・・。 1975年、週間マーガレットに連載された作品なので、かなり昔の作品です。名匠木原敏江先生の入魂の作品。でも、連載は7ヶ月で打ち切りになり、木原先生はかなり悔しかったよう…

「レトロ・ロマンサー弐 いとし壬生狼」 鳴海章

これは、歴史SFともいうべきジャンルですかね。 主人公の桃井初音さんは、古い物に触ると、その過去へ意識が飛んでしまうという、意識だけタイムトラベラーのような能力があります。彼女が新選組ゆかりの古い備忘録に触れて、幕末の池田屋に意識が飛び、松…

「土方歳三散華」広瀬仁紀 小学館文庫

アマゾンプライムで岡田准一が土方歳三様を演じる映画「燃えよ剣」の配信がスタートして(2022年6月22日現在)、最近土方歳三熱がぶり返している私です。 この「土方歳三散華」は土方歳三様の、池田屋事変後から、五稜郭で戦死するまでの生き様を描い…

「土方歳三無頼控 六 バラガキ・旅立」「土方歳三無頼控 五 バラガキ・苦悩」潮美瑶 文芸社

土方歳三無頼控、六巻で一応終わりのようです。六巻で、土方歳三たちは、京都へ旅立ちます。京都へ旅立った後は「新選組」として忙しい日々が始まりますから、謎解きをしている暇は歳三様にはなくなりますから、ここで「無頼控」はエンドということなのでし…

「土方歳三無頼控 一 バラガキ・参上」潮美瑶  文芸社

とても面白かったです! 新選組モノの快作に出会えました。三つの連作で、二巻は「覚悟」で、三巻は「奮闘」です。 京都時代の新選組については冒頭池田屋事変の場面が出てくるだけで、あとは江戸の試衛館時代の土方歳三様の成長し、覚悟を決めて、自分の道…

「手堀り日本史」司馬遼太郎 文春文庫

この本は司馬さんが自分の歴史観や歴史上の人物についての思いや、自分の作品の成り立ちなど、さまざまに語ったものを編集したもの。司馬さんのナマの声がたくさん詰まっていると思います。土方歳三様のこと、坂本竜馬のこと、西郷隆盛さんのこと、織田信長…

「新選組 幕末の青嵐」木内昇 集英社文庫

「青嵐」とは俳句の初夏の季語。この作品が木内さんの処女作であり、文学賞を取った「茗荷谷の猫」という作品の前に書かれたものです。そして、この本を読んでわかったのは、木内さんが新選組大好きだってことと、沖田総司大好きだってことです。いえ、そう…

「土方歳三 戦士の賦 上・下」 三好徹 人物文庫

三好さんは幕末の人物をテーマにした小説を幾つか書いていますが(沖田総司や桐野利秋など)、この「土方歳三」が一番秀作ではないでしょうか。 本人もあとがきで「歳三からお前さんにしてはよくやったよといわれるのではないかと思っている」と書いています…

「恋する新選組 ①~③」越水利江子 角川つばさ文庫

「恋する」という枕詞がちょっと気恥ずかしいですが、この本は、まさに青春純愛時代小説です。少女向けに書かれた本ですが、「花天新選組」と同様、越水さんの少女たちへ向けた大切なメッセージがたくさんこめられていて、大人でも読み応えあります。ぐっと…

「歳三、往きてまた」 秋山香乃 文芸社

鳥羽伏見以後の土方歳三さまの人生を、様々な登場人物をからませながら最期まで描いた大作。この本、ぶあついです。厚さ10センチくらいあります。秋山さんの力の入れようがわかります・・・。 この本は歳三さまが主人公ですが、その周囲を過ぎていく登場人物…

「新選組風雲録」全五巻 広瀬仁紀 時代小説文庫

洛中篇、激斗篇、落日篇、戊辰篇、函館篇の全5冊。広瀬仁紀先生が、新選組副長土方歳三の生涯を余すところなく描いた力作です。歳三さまの生涯を、歳三さまの小姓である忠助の目から描いています。 歳三さまが猫っかわいがりしている沖田総司も出てきますが…

「誠を生きた男たち 歳三と総司」 河原総

私は土方歳三様が好き。そして歳三様が好きな人はたいてい、沖田総司とのコンビが好き。そう、私も土方歳三様&沖田総司コンビが大好きです。そしてこの二人のコンビが好きな人にはたまらない、この本。土方歳三様&沖田総司のキズナを感じたかったら、この…

「独白新選組 隊士たちのつぶやき」松本匡代 サンライズ出版

「試衛館の青春」のその後ともいうべきこの作品。驚きました。こんな新選組本読んだことない。これはユーレイの語る新選組なのです。死んでしまった後の山南さんや藤堂平助くんや、沖田総司くんや。死んでしまった後、その気持ちを語るのです。こういう切り…

「花天新選組 君よいつの日か会おう」 越水利江子 大日本図書

越水さんは新選組、特に沖田総司がお好きなのでしょうねえ。この本の前編っぽい感じで「月下花伝」、それから「恋する新選組」と、沖田総司を主役級に添えた作品を書いています。 この本は、タイムとラベルもので、現代の少女、秋飛(あきひ)が、タイムとラ…

「陽炎」朝戸夜 アスキー・メディアワークス

新選組の沖田総司を主役にしたラブストーリーです。いまどきのワカモノ向けに新選組を書いたらこうなるかな~。女子が「こういう総司くんであってほしい!」という理想をつぎ込んだような沖田総司が読めます。沖田総司好きの女子には必読モノでしょう。 美男…

子母澤寛「新選組三部作」中公文庫

子母澤寛さんといえば新選組ブームの火付け役であり、司馬遼太郎さんが新選組モノを書く材料をたくさん提供した方です。この人の著作がなければ、私たちが今新選組に持っているイメージは大分変わったものになっていただろうと思います。 京都壬生の八木家の…

「新選組 試衛館の青春」上・下 松本 匡代 サンライズ出版

タイトルの通り、新選組の面々の「青春」を描いた作品です。 松本さんには「夕焼け 土方歳三はゆく」という作品があって、読みたいと思うのだけれど、古本でも2万円近い価格がついていたので手が出せず、図書館にもないし。アマゾンでも最近は出回っていませ…

「沖田総司」大内美予子 新人物往来社

この本は、沖田総司と土方歳三さまとのゴールデンペアの切なさが遺憾なく書き尽くされた新選組本です。沖田総司好きには必読の書といえます。そして、沖田総司&土方歳三のペア好きにとっても必読の書です。 大内さんの「土方歳三」についても紹介しています…

「松前の花 土方歳三 蝦夷血風録」上・下 富樫倫太郎 中公文庫

「箱館売ります」の富樫倫太郎さんの「土方歳三 蝦夷血風録」第二弾。この本もよかったです。この本のラストは号泣です。 「箱館売ります」よりも、土方歳三様の登場シーンは少なく、人見勝太郎と伊庭八郎のほうが主役級なのですが。いえ、この二人よりも、…

「箱館売ります 土方歳三蝦夷血風録」 富樫倫太郎 中公文庫

富樫さんは土方歳三さまを題材にした小説を数冊書いていますが、この「箱館売ります」が一番面白いと思います。特に、土方歳三様好きなら、魂が揺さぶられます。読後感がすごくいい。 土方歳三様が主人公ではないのですが、副主人公くらいの位置づけなのです…

「土方歳三」大内美予子 新人物往来社

大内さんは「沖田総司」という名作がありますが、それと対になる本ですね。土方歳三さまの、流山以後の闘いを最期まで描いています。だから、沖田総司さんは回想の中にしか登場しません。近藤さんともすぐに別れがきます。つまり、この本は歳三さま一人の闘…

「新選組血風禄」司馬遼太郎 中公文庫

司馬遼太郎の新選組物といえば、「燃えよ剣」と「新選組血風禄」。 「新選組血風禄」は短編集で、登場人物は様々。 「油小路の決闘」「芹沢鴨の暗殺」「長州の間者」「池田屋異聞」「鴨川銭取橋」「虎徹」「前髪の惣三郎」「胡沙笛を吹く武士」「三条磧乱刃…

「燃えよ剣」司馬遼太郎 新潮文庫

燃えよ剣 土方歳三という男の生き様を描ききった、司馬さん渾身の一作。たしか、司馬さんが自分の作品の中で好きな作品を聞かれて、この「燃えよ剣」を挙げていました。「男の典型を一つずつ書いてゆきたい。」と司馬さんはあとがきで書いていますが、歳三さ…